カスタマーサクセス職での(AI)SaaS企業への転職、面接前に整理すべき3つの観点
転職の知見2026.06.28

カスタマーサクセス職での(AI)SaaS企業への転職、面接前に整理すべき3つの観点

カスタマーサクセスという同じ職種でも、実際の業務特性やミッションは企業によって異なります。

過去の面接の中でも、この点を理解されている方は意外と少なかったので、以下の3点については事前に整理しておくことをおすすめします。

    1. Vertical(産業特化)か Horizontal(職種特化)か
    1. オンボーディングのみか、エクスパンションのミッションも含むか
    1. ハイタッチか、ロータッチか

1. Vertical(産業特化)か Horizontal(職種特化)か

前提として、AIの台頭により様相は変わってきていますが、一般的にはVerticalの方がマルチプロダクト・マルチサービス化している傾向があります。

これは上場企業の事業内容を見ても、同様の傾向が確認できます。(最近ではLayerXさんのようなケースもあるので、すべての企業が上記に該当するわけではありません。)

そのためキャリア機会の観点では、よりプロダクトに近い仕事を行えるチャンスが多いとも考えられます。

一方で Horizontal は、多様な業界にプロダクトを展開しているため、幅広い業界に関わりながら仕事ができる点は、Verticalにはない面白さと言えるかもしれません。

2. オンボーディングのみか、エクスパンションのミッションも含むか

サクセスにおけるオンボーディング業務とは、基本的にはプロダクト導入後、運用初期フェーズにおける導入支援活動を指します。たとえば、プロダクトの説明会やキックオフ業務などです。

一方、エクスパンションのミッションとは、すでに導入いただいているお客様からの追加売上やMRRの数字を追うことです。

会社によっては、上記が職種として分かれているケースもあれば、同じ職種の人間が両方を担っているケースもあります。求められる能力も異なるため、自分はどちらに適性がありそうか考えてみるとよいと思います。

3. ハイタッチか、ロータッチか

これは、お客様に時間や労力をかけてオンボーディングやサクセス活動を行うか否か、ということです。

たとえば、直接現地に赴き対面で説明しながら進めるのはハイタッチな活動であり、メールや電話で完結するものはロータッチな活動となります。これはプロダクトの特性、お客様の業界、プロダクトの利用範囲などによって異なります。

一点だけ補足すると、少なくともプロダクトの利用定着という観点においては、できるだけロータッチでお客様の満足度を最大化することが、最も経済合理性の高い活動であるという点は理解しておいた方がよいと思います。

ハイタッチな手段をとっている企業も、上記の通り様々な要因があり、その上で顧客満足度の基準を満たす必要があるからこそ、そうした手段を選択しています。

「目の前のお客様」と「中長期の成功」のバランス

この点を付け加えたのは、サクセス活動を担う方には、以下の視点も併せて持っていただくことをおすすめしたいからです。

サクセス活動をしていると、どうしても目の前のお客様にできる限り寄り添いたくなります。その気持ちは非常によくわかります。一方で、どこかのラインで線引きは必要です。

  • 導入後の原価が嵩み、利益率が低くなると、メンバーの給与原資が圧迫される
  • つまり給与が上がらなくなる
  • メンバーから不満が上がり、人の定着率に影響が出る
  • 離職率が上がると、事業が伸びなくなる
  • 事業が停滞すると、成長への投資が難しくなり、結果プロダクトへの投資も難しくなる
  • お客様が使うプロダクトは一向に改善されず、結果的に顧客体験が悪化する

目の前のお客様に献身的に向き合う姿勢は大切です。ただ、中長期でのお客様の成功を見据えたマインドも併せて持っておくことをおすすめします。

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